
PMS(月経前症候群)
PMSとは「Premenstrual Syndrome」の略で、女性の月経が始まる1週間〜2週間前に
さまざまな不調が身体や精神面にあらわれる事をいいます。
人によってあらわれる時期や期間は違いますが、下腹部の痛みや膨満感・むくみ・頭痛と
いった身体的不調と、イライラや憂鬱感・涙もろくなる・集中力が欠けるといった精神的
不調があります。ですが、これはほんの一部にすぎません。
原因はまだはっきりとは解明されていませんが、月経の始まる約2週間前の排卵後の高温期
は、黄体期とも呼ばれ女性ホルモンのひとつである『プロゲステロン』が増える時期で、
ホルモンのバランスが失調するために心身になんらかの影響を与えている、と考えられて
います。
他にも脳内神経伝達物質の『セロトニン』の分泌低下や『ビタミン』などの栄養不足も
原因と言われています。
また、生活習慣やストレスもPMSの症状を悪化させる要因とされています。
しかし、月経のあるすべての女性がPMSに悩まされている訳ではなく、それは
プロゲステロンに対する感受性の高さやその人の性格にもよるようです。
そして月経が始まってしまえば、症状はおさまるのもPMSの特徴です。
ですが、時として感情がコントロールできず家族や友人、パートナーなど身近にいる
人たちにイライラして八つ当たりしたり、暴力的になってしまったりとトラブルに
発展しかねない場合もあります。
お一人で悩まず、月経前に限った症状である事を前もってきちんと伝えておくと、
周囲の理解を得ることで症状が軽減したり対処しやすくなります。
参照文献
「臨床医学総論」医歯薬出版 (社)東洋療法学校協会/編 奈良 信雄/著 (2006/01)・「臨床医学各論」第2版 医歯薬出版 (社)東洋療法学校協会/編 奈良 信雄 ほか/著(2006/01) ・「解剖学」 医歯薬出版 (社)東洋療法学校協会/編 河野邦雄、伊藤隆造、堺章/著(2005/01)・「生理学」第2版 医歯薬出版 (社)東洋療法学校協会/編 佐藤優子、佐藤昭夫 ほか/著(2005/01)・「図解入門 よくわかる生理学の基本としくみ」秀和システム 當瀬規嗣/著 (2006/04)・「解剖生理学 」改訂第2版 医学芸術社 竹内修二/著 (2006/10)・「標準整形外科学」第10版 医学書院 監修 国分 生二、鳥巣 岳彦 (2008/04)・「自律機能生理学」金芳堂 佐藤 昭夫、佐藤 優子、五嶋 摩理/著 (1995/08)・「カパンディ 関節の生理学1〜3巻」原著第5版 医歯薬出版 カパンディ/著、嶋田 智明/訳(1986/01)・「身体運動の機能解剖」改訂版 医道の日本社 Clem W. Thompson/著、中村 千秋/訳 (2002/05)・「経絡経穴概論」医道の日本社 (社)東洋療法学校協会/編 教科書執筆小委員会/著(2005/03)・「東洋医学概論」医道の日本社 (社)東洋療法学校協会/編 教科書執筆小委員会/著(2006/03)・「よくわかる頭痛・めまい・しびれのすべて 鑑別診断から治療まで」永井書店 東儀英夫/編(2005/07)・「マーティン 神経解剖学 テキストとアトラス」西村書店 ジョン・H・マーティン/著 野村嶬、金子武嗣/監訳(2007/03)
参照サイト
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